IL-1αとβはそれぞれカルパインとカスパーゼという異なる酵素に切断されて活性型に変化するが、IL-1αはトロンビンによっても切断されるというimmunityの論文。
IL-1αの切断配列をアミノ酸置換したマウスでは、創傷治癒と血小板新生が不全となる。
トロンビンは血液凝固という無脊椎動物も持つような進化的に古い生体防御を担う分子と考えられてきたが、今回血液凝固系と免疫系をダイレクトにリンクすることがわかった。
トロンビンという生化学的にやり尽くされたかに思えるタンパク質に未だに新機能が発見されるのも驚き。
https://www.cell.com/immunity/fulltext/S1074-7613(19)30093-7
Burzynski, L. et al. The Coagulation and Immune Systems Are Directly Linked through the Activation of Interleukin-1α by Thrombin. Immunity 50, 1033–1042.e6 (2019).